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慢性疾患と認知症を包括的に治療し、ご本人の気持ちに配慮したサポートを提供
<宮崎県宮崎市 医療法人春光会 なかしま外科・内科>

院長 中島真也先生 院長 中島真也先生

宮崎市の中心部にあるなかしま外科・内科は、2016年12月に新築移転した明るい雰囲気の病院です。消化器疾患からがんの内視鏡下手術まで対応するとともに、認知症治療にも尽力しています。また、医療法人春光会では、市内にグループホームなども複数開設しており、医療と介護の連携のもと、一人ひとりの気持ちを尊重しながら、地域で穏やかな日々を送れるよう支援しています。

専門医や専門医療機関と連携して治療を行う

院長の中島真也先生は内視鏡下手術を専門とする消化器外科医で、がん治療認定医も取得しており、副院長で消化器内科医の中島紫織先生とタッグを組み、幅広い疾患に対応しています。

同院は、1995年の宮路医院の設立から20年以上にわたり、この地域で診療を行ってきました。さまざまな疾患で受診してきた患者さんが年齢を重ね、認知症を発症することも増えています。「住み慣れた地域の中で必要な医療が受けられるよう、一つの医療機関で、慢性疾患やがんの治療と同時に認知症も治療したいと思っています」という中島真也先生は、包括的な治療に積極的に取り組んでいます。

副院長 中島紫織先生 副院長 中島紫織先生

関連施設であるグループホームの施設長も兼務する中島紫織先生は、かかりつけ医認知症対応力向上研修を受けた“みやざきオレンジドクターです。20代の勤務先で、認知症の人とご家族が不安や苦労を抱えて生活している現状を知り、負担を少しでも減らしたいと認知症診療の研さんを積んできました。

同院では、MRI・SPECTなどの画像検査や、より専門的な治療が必要な方は認知症疾患医療センターや認知症専門医に紹介し、その後診断や治療方針が決定した方の逆紹介を受け入れるなど、地域の医療機関と連携しながら治療を行っています。

施設への訪問診療・往診も行い、病院外でもサポート

同院では、神経心理検査は主に看護師が担当していますが、検査に抵抗がある方には、中島紫織先生が診察時の日常会話に認知機能を確認する質問を盛り込んでいます。そうすることで検査の実施が難しい方でも、どの程度記憶障害が進んでいるか確認できるといいます。

ケアマネジャーの資格も有する中島紫織先生は、医療と介護の連携を重視しており、施設長を務めるグループホームへの訪問診療や緊急時の往診を実施、看取りも行っています。

穏やかな表情を絶やさない中島紫織先生ですが、認知症の人の自動車運転に関しては、ご家族に対して厳しく話をすることもあるといいます。宮崎市では、2015年に認知症の人が運転する車が歩道を暴走し、死者が出るという交通事故がありました。

「衝撃的な事故でしたから、今でも当時の新聞記事をご家族に見せ、事故を起こす危険性についてしっかり伝えて、運転についてご家庭で話し合うよう助言しています。ご本人にも運転免許返納のメリットを伝え、事故を未然に防ぐことが一番大事だとお話しすると、納得して返納される方が多いですね」(中島紫織先生)。

グループホームではアセスメントシートを有効活用

医療法人春光会では、2002年にグループホーム雁ヶ音、2012年にグループホーム思い出つむぎを開設しました。認知症の人が共同生活をする中で適切なサポートができるよう、一人ひとりのケアプランを立てるためのアセスメントシートを作成し、ご家族からこれまでの生活や、職業や趣味などの情報を得て、職員で共有しています。そして、かつて楽器に親しんでいたという方がいれば、いつでも手に取れるように楽器を用意するなど、シートの情報から一人ひとりが好きなことやできることを生かせる機会を作っています。

グループホーム雁ヶ音 管理者 森岡友好さん グループホーム雁ヶ音
管理者 森岡友好さん

グループホーム思い出つむぎ 管理者・看護師 石山美枝さん グループホーム思い出つむぎ
管理者・看護師 石山美枝さん

グループホーム雁ヶ音の管理者である森岡友好さんは「認知症の方ができること、できないことについて、私たちが決めつけないことが大事です」と話します。そう思うようになったのは、ある利用者さんの行動がきっかけでした。じゃがいもの皮むきを手伝ってもらう際、ピーラーではなく包丁を使いたいと言われ、包丁では難しいだろうと思いながらも渡したところ、体が覚えていて上手にむくことができたといいます。

「ご本人はとてもいい笑顔になりましたし、私も感動しました。以来、ご本人ができることはしていただき、できないことを私たちが少しだけお手伝いするようにしています」(森岡さん)。

認知症の人の心に寄り添うケアを行っているのも、春光会のグループホームの特徴です。思い出つむぎの管理者で看護師の石山美枝さんは、「自分自身や自分の家族が同じケアを受けたらどうか思うかを考えながら、認知症の方に接しています」と話します。入浴を嫌がっても強要はせず、その方の好きな歌を流したり、一緒に歌ったりして気持ちをなごませながら浴室に誘導します。

「スタッフが認知症の方とコミュニケーションを取り、信頼関係ができてくると、嫌がっていた入浴にも応じてくれるようになります」(石山さん)。

認知症の方の生活や感情の変化を記録して介護に生かす

各グループホームでは、一人ひとりの生活を記録する24時間シートも作成し、日々の出来事や行動、感情の変化などを毎日記録しています。24時間シートを見返すことで、便秘薬を飲んでお腹が痛くなった時に怒っていたことがわかり、その後の適切な対応につなげられたこともありました。

「認知症の方の機嫌が悪くなるのは、直前の出来事に反応しているとは限りません。しかし、機嫌が悪くなるのには何か理由があるはずですから、様子をよく見て、理由を考えることが重要だと思っています」(中島紫織先生)。

理由がわかれば対策も立てられ、利用者さんのより快適な生活につながります。施設のスタッフだけでは解決が難しい事例には医療的な問題が潜んでいることもあるので、中島紫織先生が加わるなど、医療面からも手厚いサポートを行っています。

デイサービスでは積極的に野外活動を

デイサービス雁ヶ音 管理者・生活相談員 村田幸宣さん デイサービス雁ヶ音
管理者・生活相談員 村田幸宣さん

グループホーム雁ヶ音は、デイサービス雁ヶ音も併設しています。デイサービス雁ヶ音の管理者で生活相談員の村田孝宣さんは、「当施設では、レクリエーションや機能訓練だけでなく、野外活動を積極的に取り入れており、引きこもりがちな認知症の方を外へ誘い出しています」と同施設の特徴を話します。

野外活動は月8回ほど実施し、利用者さんが行きたい場所や昔足を運んだ思い出深い場所などに出かけています。外食をする場合は皆さんが好みの料理を食べられるように幅広いメニューがある店を選び、好物の料理をさりげなく勧めるなど、一人ひとりに配慮しています。

「屋外に出ると、農家だった方が田んぼを前にして、いつもは話さないような昔のことを話されるなど、回想法としてもよい作用をもたらしているのではないでしょうか」(村田さん)。

地域の高齢者や子どもたちとも交流を図る

グループホームでは地域の人との交流も深めています。毎月の運営推進委員会に自治会の代表者を招いて、グループホームの活動報告をしたり、地域への要望を伝えたりするほか、意見交換も行っています。2つのグループホームの北側には雁ヶ音街区公園があり、さまざまな地域活動の拠点となっています。公園で開催される夏祭りには、グループホームのスタッフも利用者さんもそろって参加し、歌やダンスなどを披露します。

また、週1回公園でラジオ体操が実施されており、利用者さんも地域住民と一緒に参加しています。もともとは東大宮地域包括支援センターの呼びかけで、高齢者の引きこもり予防を目的に始まった活動ですが、顔を合わせて体を動かすことで、利用者さんの生活リズムを整えるだけでなく、地域住民の認知症への理解を深めることにも役立っています。

「地域の方が車いすを押してくださったり、施設から公園まで手を引いてくださったりすることもあります。一緒にラジオ体操を始めて本当に良かったと思います」(石山さん)。

公園には子どもたちも訪れます。宮崎市では、全ての市立小学校に認知症サポーター講座の開催を働きかけています。講座を通して認知症に関する知識を得ている子どもたちは、認知症の人にごく普通にあいさつし、接しています。利用者さんも自分の孫やひ孫のように公園で遊ぶ子どもたちを見守っており、地域に密着した関わりが生まれています。

ご家族の苦労を緩和するサポートも

同院では、認知症の啓発活動にも力を注いでいます。医療従事者や介護従事者を対象としたワークショップや相談会の開催のほか、市民向けの医療に関するイベントで、認知症についての講演を行っています。グループホームでも、地域の関係者が参加する運営推進委員会で認知症について講義するなど、理解を深めてもらうために尽力しています。

中島紫織先生は、ご家族に「認知症は自分だけで悩まずに、みんなで協力しましょう」と繰り返しアドバイスすると言います。ご家族に情報を届けるために、認知症に関するリーフレットは人目のある待合室ではなく、手に取りやすい診察室に置いています。悩んでいるご家族は多いはずなのに、待合室ではリーフレットがなかなか減らず、「認知症であることを周囲に知られたくない気持ちがご家族にはあるようです。皆が認知症を受け入れられる社会をつくるために、もっと取り組んでいかなければと思います」と中島紫織先生は語ります。

皆さん 皆さん

中島真也先生もまた、「認知症の方の介護で、ご家族が非常に疲れていることがあります」と話し、ご家族への支援の必要性を指摘します。

「入院設備があるからこそできるご家族へのサポートもあるのではないかと考えています。慢性疾患からがん、認知症まで包括的な医療を提供しつつ、ご家族の苦労を緩和する支援をしていきたいですね」(中島真也先生)。

 

取材日:2017年2月14日

なかしま外科・内科の外観

医療法人春光会 なかしま外科・内科

〒880-0904
宮崎県宮崎市中村東2-4-8
TEL:0985-52-6511

施設のホームページへ

 

医療法人春光会 グループホーム雁ヶ音

〒880-0825
宮崎県宮崎市東大宮4-20-15
TEL:0985-61-8525

施設のホームページへ


医療法人春光会 グループホーム思い出つむぎ

〒880-0825
宮崎県宮崎市東大宮4-20-3
TEL:0985-31-5008

施設のホームページへ

 

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