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1人ひとりに見合った「生活の質」を重視
<京都府長岡京市 すずき内科クリニック>

すずき内科クリニック・院長 
鈴木 元先生
すずき内科クリニック
院長 鈴木 元先生

緑と歴史に彩られた長岡京市に立地し、認知症、脳卒中、パーキンソン病などを中心に診療する内科・神経内科クリニック。近隣の総合病院や他科開業医とのネットワークを生かしつつ、患者さん・ご家族と共に歩む地域密着のきめ細かな診療が評判です。

「院内感覚」のMRI検査で迅速に診断

 京都府長岡京市にあるすずき内科クリニックは、内科および神経内科を専門とするクリニック。一般内科診療のほか、認知症、脳卒中、パーキンソン病、片頭痛、脳梗塞や心筋梗塞の原因となる糖尿病などを中心に診療しています。院長の鈴木元先生は、25年余にわたって大学病院や総合病院の神経内科に勤務した後、2003年7月に同クリニックを開設。その特徴は、近隣の総合病院や他科開業医の先生と連携し、地域密着のきめ細かな医療を提供していることです。

「認知症に対する関心が高まってきた5、6年前、この地域に認知症の専門医がいなかったことから、患者さんにきちんと対応するためには地域で認知症のネットワークを構築することが必要と考えました。私が専門とする神経内科とは、種々の要因によって脳、脊髄、自律神経、末梢神経、筋肉などに生じる疾患を診る内科の一部門です。とくに、脳卒中やパーキンソン病などの神経難病、認知症は、神経内科が中心となって診療する疾患です」と鈴木先生。

現在、同クリニックに通う患者さんは70~80人。その多くが他科の開業医の先生、鈴木先生が週1回外来を担当する済生会京都府病院、以前勤務していた新河端病院からの紹介です。済生会京都府病院や新河端病院といったMRI、SPECTなどの画像撮影設備を持つ総合病院と連携関係を築いており、まさに「院内感覚」で検査ができることが同クリニックの強みです。病院に検査・診断を依頼すれば予約待ちを含めて数ヵ月かかるところ、画像撮影だけ病院で行い、診察や診断をクリニックで行えば非常にスピーディに診断をつけることができます。

さらに、今はフィルムでなく、CD-ROMで画像を受け取れるため、それを保存しておけば症状の経過を見返して比較することもできるほか、検査部と直接連絡を取り、どういう画像を撮ってほしいかという細かな要望を出して撮影してもらうため、「臨床的に必要な診断レベルは病院と変わりません」と鈴木先生は強調します。

 

認知症は症状名であって病気ではない

認知症の中には、治療すればよくなるものもあります。それには認知症の種類を見極めることが大切です。そこで同クリニックは、アルツハイマー型認知症、レビー小体型認知症、血管性認知症など多種多様な認知症の種類を鑑別し診断をつけることを第一ステップとしています。「硬膜下血腫や正常圧水頭症は早期に発見して手術すれば目に見えてよくなるため、うれしいですね」と鈴木先生。患者さんからも「ずっと年寄り病と言われて悔しかったが、原因がはっきりしてすっきりした」と喜ばれるケースも多いとのことです。しかし認知症は、病名ではないと鈴木先生は言います。

「認知症という病気はありません。もの忘れは目が見えにくい、お腹が痛いというのと同じ。まして老人性認知症といった表現は、年をとってお腹が痛いと言っているようなものです。そんな病気はないのであって、症状名に過ぎません。それを診断書に書くのはおかしなことではないでしょうか」。単なる認知症ではなく、どのような原因でどのような症状が生じているのか、認知症種類の鑑別診断も含めて詳しく書く必要がある。他科の開業医の先生と連携する中でも、鈴木先生はその点に配慮しています。

鈴木先生が何より心がけているのは、患者さんとご家族の生活をどうサポートしていくかです。

「当然のことながら、一番大切なのは誰のためにやっているかをわきまえることです。ネットワークだけ整備したところで、患者さんのためにはなりません。個々の医師の資質を上げることも大事だし、患者さんやご家族のためにどうしたらお役に立てるかを考える必要があります。たとえば脳梗塞なら梗塞の部位も程度もはっきりしていますが、認知症はその人の生活環境によって問題になるものも、ならないものもあります。いわば、"ものの見方で程度が変わる"症状。だからこそ一律ではなく、家族構成や本人の人生観、どの方向からその人を見るかが重要なポイントです。また行政の関わり方も大きい。認知症の患者さんである前に、どの地域の誰々さん、家族の誰々さんという視点が欠かせないのです」。一人ひとりに見合った「生活の質」に重きを置く鈴木先生の言葉です。

 

患者さんを最後まで診るために

すずき内科クリニック 看護師 高田 悦子さん すずき内科クリニック
看護師 高田 悦子さん

「開業医になったのは、患者さんを最後まできちんと診たいと考えたから」という鈴木先生は、往診もします。先生と一緒に往診に行くほか、1人で訪問介護にも出向く看護師の高田悦子さんはこう語ります。

「短い時間では難しいのですが、患者さんがどういう環境で生活しておられるのかを把握し、少しでも生活しやすい環境になるようお手伝いしたいと考えています。またご家族の方が困っておられることも聞き取ります。聞いてもらうだけで楽になる場合もありますし、介護にはいつまでという期限がありませんから、デイサービスやショートステイを利用して少しでもリフレッシュしてもらうことをお勧めします。また、担当のケアマネジャーさんや介護士さんと話して、先生と患者さんの間を調整することも心がけています」。

クリニックの待ち合いでも患者さんやご家族に話しかけ、そこで把握した内容を診察前の先生に伝えるようにしているという高田さん。連携を大切にする鈴木先生の姿勢は、すでにクリニック全体に行き渡っているようです。さらに、「鈴木先生は深い人間性を持つ方で、患者さんやご家族のために親身になる方。一緒に働けることは喜びです」と高田さん。個々の患者さんに寄り添う、鈴木先生の温かなお人柄がうかがえます。

 

地域の診療ネットワークを充実

認知症治療は長い道のりです。家で介護できれば一番いいですが、家族の負担を考えて訪問介護や施設入所を勧める場合もあります。

「できるだけ自宅で過ごしていただきたいのが本音ですが、もし入所するなら、在宅環境に近いグループホームをお勧めします。グループホームは在宅扱いなので、私たちが往診に行けますが、特別養護老人ホームや老人保健施設には行くことができません。薬物治療も含めて最後まで診ることができないのです」と鈴木先生。上からものを言うのではなく、患者さんやご家族と一緒にいろいろ考えながら、悩みながら進んでいきたい。そして、その方々に最適の方法を考えていこうというのが鈴木先生の方針です。たとえば画像を見て、「あなたは5年後確実に認知症になりますよ」と伝えることが適切とは言えません。画像の鑑別診断を正確に行うだけでなく、その結果をどう患者さんやご家族に伝え、どう治療していくかを同クリニックでは大切にしているのです。

「すでに地域の診療ネットワークはありますが、今後はどの先生が何をできるか、特性や役割を見極めたうえでネットワークを作っていきたいですね。だれでもいいではなく、役割分担をはっきりさせたい。何より患者さんのためになることを考えておられる先生とタイアップしたいと思います。また、医療だけでは治せない認知症もあります。行政も含めて社会的に関わっていくことが重要だと考えています」。地域医療の最前線で日々認知症に向き合う医師として、これからの展望を熱く語る鈴木先生です。

 

 

取材日:2011年6月20日
すずき内科クリニックの外観

すずき内科クリニック

〒617-0814 京都府長岡京市今里西ノ口7-1
TEL : 075-959-1150

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